食中毒は医学用語で、食あたりは一般用語のため厳密な違いはありませんが、あえて分けるとすれば下記のようになります。
食あたりとは、一般的には感染しないような弱い菌、雑菌が原因で起こります。
食べ物は無菌ではなく何らかの細菌は付着していますので、風邪を引いて抵抗力が弱っていたり胃腸が荒れていたりする場合などに、弱い菌に感染し発症してしまうのが食あたりとも言えます。
食あたりは複数人で弱い菌や雑菌が付着した同じ食品を食べた場合でも、抵抗力が弱った人だけが発症し食べた人全員が発症することはありません。
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる細菌・ウイルス・有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢・腹痛・発熱・はきけなどの症状が出る病気のことを言います。
複数人で原因菌・ウイルスが付着した同じ食品を食べた場合、ほとんどの人が発症します。
発生件数は多少の増減はありますが年間1,000件前後で患者数は15000人前後となっています
食中毒を引き起こす原因によって病気の症状や食べてから病気になるまでの時間は多種多様です。
またひどいときには命を落とすこともあります。
食中毒の予防は、細菌の場合は以下の三点につきます。
細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「なくする」ということになります。
ウイルスは、食品中では増えませんがウイルスはごくわずかな汚染によって食中毒を起こすことから、ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことがきわめて重要になります。
ウイルスに汚染されていない調理環境をつくるには、調理場内にウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、それを「ひろげない」、「殺す」ことが大切です。
切手は2017年アルジェリア発行の「食中毒の予防切手」で、種々の食品と料理と食中毒で腹を抑える男性が描かれています。