イギリス人のヘンリー・フォールズ (1843~1930)は、宣教師として1874年に来日し、キリスト教の布教の傍ら健康社(現在の聖路加国際病院)という医院を開設し医療活動に従事した医師で、彼は日本人が拇印を利用して個人の同一性確認を行っている事に興味を持ち研究を続け、1880年にイギリスの科学雑誌ネイチャーに、指紋に関する研究論文を発表しました。
このフォールズの研究発表がきっかけとなり、世界各国が指紋制度を導入することになります。
わが国警察における指紋制度は、警視庁において、1911(明治44)年4月1日に刑事課を新設し、課内に捜査、鑑識及び庶務係を設け、同時に指紋取扱規程を制定し、鑑識係において「指紋に関する事務」を担当することとなったのが最初です。
2011年4月1日は、日本の警察指紋制度発足100周年にあたる年でした。
切手は2011年発行の「日本警察指紋制度100周年オリジナルフレーム切手」で、シート面上部にはヘンリー・フォールズの写真とともに彼の功績と指紋捜査の説明が記載され、切手にはてい状紋・渦状紋・弓状紋の3種の指紋、フォールズの肖像、指紋採取が描かれています。