切手に描かれたギリシャ神話の英雄ヘラクレスについて見ていきましょう。
ギリシャ神話に登場するヘラクレスは、全能の神ゼウスとアルクメーネーの間に生まれた半神半人の英雄で、12の試練(12の功業とも呼ばれています)をなしとげています。
全能の神ゼウスは、ヘクレスに不死の力を与えようとして、眠っているオリンポスの最高女神ヘラの乳(不死の乳)を吸わせたましたが、ヘラクレスが乳を吸う力が強くその痛みに目覚めたヘラは赤ん坊を突き放します。
この時に飛び散った乳がミルキーウェイ(天の川)になったと言われています。
アルクメーネーはヘラの迫害を恐れて赤ん坊のヘラクレスを城外の野原に捨てますが、全能の神ゼウスが技術・学芸や戦いなどをつかさどる女神アテナに命じてヘラクレスを助けることを願います。
その後女神アテナは、ヘラクレスを助け続けます。
結婚や出産を司り、最高神ゼウスの妻として「神々の女王」の地位を築く一方で、「嫉妬の女神」としての最高女神ヘラは密かに二匹の蛇をヘラクレスが寝ている揺り籠に放ちますが赤ん坊のヘラクレスは素手でこれを絞め殺します。
ヘラクレスは、以下の12の試練を成し遂げています。
これらの難題を直接言い渡したのは,エウリステウス王ですが、入れ知恵をしたのは女神へラで、これだけの難題を与えればヘルクレスといえども無事に戻れるはずは無いと確信していましたが、ヘラクレスは10年でこれらの試練を成し遂げて戻ってきます。
女神ヘラの目論見はものの見事に外れることになります。
これら12の試練は順次紹介していきます。
1.ネメアのライオン
2.レルネのヒュドラ退治
3.ケリュネイアの魔の鹿の捕獲
4.エリュマントス山のイノシシの捕獲
5.アウゲイアスの家畜小屋掃除
6.ステュムパリデス沼地の怪鳥の退治
7.クレタ島の牡牛の捕獲
8.ディオメデスの人食い馬の退治
9.ヒッポリュテの帯の入手
10.ゲリュオンとの戦い
11.黄金のリンゴの入手
12.番犬ケルベロスの捕獲
切手は1986年ギリシャ発行の「オリンポスの神々切手」の中の一枚で、ゼウスが描かれています。
切手は2008年ガンビア発行の「世界七不思議切手」の中の一枚で、オリンポスのゼウス像が描かれています。
切手は1975年パラグアイ発行の「絵画切手」の中の一枚で、イタリアのルネサンス期の画家ティントレット(1518~1594)作『天の川の起源』が描かれています。
この絵画はゼウスが妻ヘラの乳をヘラクレスに吸わせ、飛び散るヘラの乳が天の川になる光景が描れいます。
切手は1964年オーストリア発行の「科学会議記念切手」で、アテナの像が描かれています。
切手は1966年オーストリア発行の「国立図書館切手」の中の一枚で、切手左からクロノス、天球儀、戦うヘラクレスが描かれています。